掲示伝道2022年1月

2021年12月31日金曜日

掲示伝道

t f B! P L

 

元旦や
今日のいのちに
遇う不思議
木村無相

あけましておめでとうございます。
今月の掲示伝道は念仏詩人として知られる木村無相さんの言葉です。
木村さんは、1904年(明治34年)熊本県に生まれ、幼い頃に家族とともに朝鮮半島を経由し満州に渡ります。その後17歳でひとり帰国し神戸の工業高校に入り、20才で再び満州へ行くもゆきづまり、二度の自殺未遂をする。それがきっかけとなり煩悩を断じて悟りを得ようと発心し、四国の寺で真言の教えを学び始めます。さらに高野山で真言の学びを続けますが、親鸞聖人の念仏の教えに魅力を感じて京都へ下ります。しかし再び高野山に上り、また京都へ下りるなど、都合3回も京都と高野山を往復して仏法の探求を続けます。
その間に、自分の迷いや悟りへの心境を念仏詩の形で発表されました。そして最終的に57歳の時、東本願寺の同朋会館の門衛になって後、12年間ひたすら聴聞に励まれます。
そんな激動の人生を歩まれてきた木村無相さん。深い思索の中で到底掴み得ない不思議を目の当たりにされたのでしょう。

私たちは生きていることが”当たりまえ”と捉えたり、”奇跡”の一言でかたづけてしまいがちですが、生きていることを”不思議”と受け止めていく生活が大切ではないでしょうか。その不思議に向かい合う。南無する。つまり「報恩感謝」の生活は「不思議」を受け止める生活と言えるでしょう。

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