掲示伝道12月

2021年12月18日土曜日

掲示伝道

t f B! P L

 

本尊は掛けやぶれ
聖教はよみやぶれ
蓮如上人御一代記聞書

先日、団体参拝で本山(真宗本廟 東本願寺)へ報恩講のお参りに行ってきました。昨年に続いて御影堂門前のバスも数台、御影堂内も広く空き席も目立っておりました。
しかしそのためお参りされているお一人お一人が親鸞聖人に向かって座ってみえるお姿をよく見ることが出来ました。
そんな中、ボロボロになった勤行本を手にしてお参りされているお婆ちゃんをみかけました。

あぁ〜 と。

自分にとっての思い出の品や大切な物を、箱に入れて大事にしまっている人も いることでしょう。汚さないように、壊さないように、箱に入れて大事にしまっ ておく。これも大切な物を取り扱う方法の一つには違いないでしょう。それで は、私を導いてくれる教えの言葉を本当に大切にするとは、どのようにすること なのでしょうか。箱に入れて大事にしまっておくというようなことなのでしょう か。上に掲げた一文は、蓮如上人(1415~1499)のお言葉です。蓮如上人は、 そのよう箱にしまっておくのではなく、絶えず掛けて・読んでその教えの言葉に 耳を傾けていきなさいと言われています。本尊とは、南無阿弥陀仏と筆で書かれ た名号であり、「真実に目覚めて生きよ」という仏からの呼びかけの言葉です。そして、その仏の呼びかけ を聞きながら人生を歩んでいった先達の言葉が記された書物、それが聖教です。このような教えの言葉 は、箱にしまっておくというのでは、かえって粗末にしていることにもなるのです。まして、本棚の隅に 立てたまま忘れてしまっているなどというのは論外です。教えの言葉を本当に大切にするということは、 いつもその言葉に自分が正面から向かい合い、教えを聞き続けていくということなのです。 
写真は九十歳で亡くなられたご門徒さんが大切に読まれた同朋唱和勤行集です。朝晩のお勤めで朝 晩手にとっておられた事でしょう。「大事にする」という意味を考えさせられる大切な一冊です。


 

このブログを検索

人気の投稿

QooQ