掲示伝道2021年5月

2021年5月1日土曜日

掲示伝道

t f B! P L
人のわろきことは
  よくみゆるなり。
わが身のわろきことは 
  おぼえざるものなり。
蓮如上人御一代記聞書
真宗聖典P890(195)
先日テレビを見ていたら、新型コロナによる非常事態宣言についての街頭インタビューをしていました。マイクを向けられた若者は「お年寄りが元気に遊び回ってる。カラオケ行ったり旅行行ったり。自分たちが重症化しやすいってわかってるのかしら。」と。
次は高齢者に。「自分たちは罹りにくいと思って遊び呆けている若者が多すぎる!」と。

もそも街頭インタビューですから、本当に自宅に籠もっている人には聞けませんからね。それこそそんなインタビューも不要不急ですよね。

みなさんどうでしょうか?他人事ではありませんよ!
私の○○は不要不急ではない。生活出来ない。
何か言われればそう答えるでしょう。
全部正解です。

私たちは、自分の価値観でしか物事を見られません。
多面的に物事を見るということは大切です。しかし、本当に大切なのは「見ることが出来ない私です」と頷く事だと思います。

蓮如上人の言葉はこう続きます。
「人のわろき事は、能く能くみゆるなり。わがみのわろき事は、おぼえざるものなり。わがみにしられてわろきことあらば、能く能くわろければこそ、身にしられ候うと思いて、心中を改むべし。ただ、人の云う事をば、よく信用すべし。わがわろき事は、おぼえざるものなる」由、仰せられ候う。

現代語にすると、「他人の欠点はよく目につくものである。だが自分のことになるとさっぱりわかっていない。もし自分の悪い事に気づいたなら、それはよくよく悪いからこそ気づいたのであって、心を改めるがよい。いつもまわりの人の言うことには、謙虚に耳を傾けなさい。自分では自分の姿などはまるでわかっていないのだから。」

他人の悪いところが見えたとき、それは自分自身の姿に出遇うチャンスではないでしょうか。



このブログを検索

人気の投稿

QooQ